私は、医者運(というものがあるとしたら)
すこぶる良い。自分のうけた医療はについては「感謝&満足」
だから、滅多に医療者を批判しないが、今回ばかりは
「先生、書類はちゃんと書いてください。もっと真摯に患者と
むきあってください。」と言いたくなる事例に遭遇した。
地方のお客様。腕・手の甲と指に浮腫みあり。
患者さんがお願いしたら「まだ軽症だからだいじょうぶ」
と渋っていたが、仕事にも差し支える旨説明しようやっと
弾性着衣の装着指示書を書いてくださった。
しかし、手の甲と指に浮腫みがあるにも関わらず
「グローブ」の欄には○がついていない。
さらに「今はこれしかない」と購入させたスリーブの
圧迫力は30mmHg未満、しかし特記事項の欄は空欄!!
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解説;がん手術によるリンパ節郭清でリンパ浮腫を発症した人が
弾性着衣を購入する場合、医師が「指示書」を書けば、購入者は
購入代金の7割(後期高齢者は9割)の還付を受けられる。
指示書には、必要な弾性着衣(ストッキングかスリーブかグローブか)
や、30mmHg未満の弱圧を使用する場合は「特記事項」を記入しなければ
ならない。
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おわかりだろうか?
この患者さま、手の甲と指の浮腫み対策は自費でせねばならない
だけでなく、クリニックで買わされたスリーブについても
還付が得られない可能性が高いのだ。
もし、あなたの身内がリンパ浮腫だったらこんな不完全な
書類を書くだろうか?
因みに・・・リンパレッツでは、弾性着衣の選択肢の幅を広げること
はできるが、指示書の内容ばかりはどうにもできない。
だから、先生、あなたが真面目に患者に寄り添いQOL改善のお手伝い
をする気持ちがあるならば、ちゃんとした書類を書いてください!
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患者の方も、自衛として、療養費還付の制度について少し知っておくと
よいですね。
腕の場合、圧迫は弱圧から始めたほうがよい場合が多いです。
また、スリーブ着用の開始後、手の甲・指に浮腫みが移ることが多いです。
先生とよくご相談の上、特記事項を記入していただく、念のためグローブ
にも○をつけていただく(購入しなくてもよい)ことをお勧めします。
指示書は下記からもダウンロードできます。こちらもお読みください。
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