先日のサポーティブケア学会のランチョンセミナーでのお話
医療系の学会で出されるお弁当はおいしいのですが、そんなお弁当に
舌鼓をうちつつ、食事時にふさわしくない口腔トラブルの写真を
見ながら(医療系学会あるある)、国際がんサポーティブケア学会理事長
でもある大物,Rajesh.Lalla教授の講演をきいておりました。
講演内容は口腔医学の深堀というよりは、がん患者の口腔トラブルのサポート、という視点で
貫かれていたので、私でもなんとか大筋を理解できました。
がん治療に伴う口腔トラブルは本当に悩ましいもので、炎症部位自体の痛みに加え
味覚も変わり食欲ガタ落ち、それにより体力、免疫力が低下、そのため治療の間隔を
あけたり、入院日数が延びるなどの影響もでてきます。
Lalla教授の発表で興味をひいたのは「深刻な口腔トラブルのあった患者は、上記の理由
で、そうでない患者に比べ医療費が平均○○dollars 増加した」という件があったこと。
「へぇ~、支出増のことまで、学会の発表で言及するのだ」と思いました。
治療コスト(時間&¥)も医療を考える上では大切な要素だと思います!しかし日本では
保険制度+高額医療費限度額で守られて、「超」先進医療でもない限り患者本人のおサイフ
から出ていく額に大きな変化がないからか、コストに言及されることは稀です。
他方、アメリカでは保険制度の違いからか、常に「支出」を意識する必要があるようです。
何せ“financial toxicity(経済毒性)”という言葉がNCIのホームページに載っている国ですから
口をモグモグさせながら、思わずABBAのヒット曲を口ずさんだ店主でした~
(お若い方には通じなかったりして)
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