お店を始めた頃のお客様からお電話
「前回そちらで購入したものがユルユル
ぼろぼろになったので、新しいのが欲しいです。」
前回購入は5年前、その後一度も買い替えしな
かったときいて驚きました。
私が「数年前からユルユルだったのでは?」と聞いたら
「その通りだけど、先生が “まだまだ使えるから”と、なかなか
指示書を書いて下さらないのです」と・・・
「効き目ないよな」と思いつつがまんしていたそうです。
全身の力が抜けて倒れそうになりました。
ご存知の方も多いですが弾性着衣の耐用期間はおよそ6ヶ月です。厚労省の療養費還付に関する
通達も経年劣化を考慮して前回購入から6ヶ月以上経過した場合は、再度支給しても良いと定めて
います。(保医発 第 0321001号 平成20年3月21日 2(2)最後の2行)
リンパ浮腫は、それでは死なないし、身悶えする激痛も滅多に起きませんが、患者の生活の質を
著しく下げます。QOL維持のため、社会復帰のためには、複合的療法を行う必要があり、弾性着衣
による圧迫はその鍵となるのです。ですから、リンパ浮腫患者にとって弾性着衣はお薬と同じです。
この事を患者も医療者も意識する必要があります。
そうは言っても、医療費助成は複雑すぎて(装具だけでも対象品目がすごい数!)、Dr.や事務方が
完璧に把握するのは難しい場合があります。患者は自衛することが必要です。
前の購入から6ヶ月以上経過し、圧迫力が弱ってきたと思ったら、患者は先生に指示書を
お願いしましょう。もし、がんの主治医やリンパ浮腫外来の先生が書かない場合は、近所の
内科や蜂窩織炎でお世話になる皮膚科医の先生にもお願いできます。
また、もし、ユルユルのでがまんしている方をみかけたら、前回から6ヶ月経過していれば
再び保険が使えると教えてあげましょう♬
↓ ご参考 厚労省平成20年通達
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